受験勉強の方法と入試対策TOP > 勉強に関するQ&A > 自宅学習の方法とは?〜家で勉強するメリット

自宅学習には自己管理能力が不可欠

自宅学習というと「自由」というニュアンスがありますが、実際には、進学塾や予備校に通学している人と比べて、格段に自己管理能力が必要となります。自分に負けない心、誘惑を押しのける精神力、同じことを毎日つづけていく忍耐力などです。

 

もちろん、今述べたことは予備校や学習塾などの力を借りずに「受験勉強を志す場合」です。受験を目指さずに自宅学習をする場合は、宿題や、授業の予習・復習だけをすることになります。そういった人にも、これからお話しすることは役立ちますので、最後までお読みください。

 

冒頭で精神力や忍耐力が必要と述べましたが、毎日同じ時間帯に勉強する習慣をつけることにより、とくに意思の力を必要とせずに学習に入っていけるようになります。このことは、またあとで解説します。

 

小学生が中学受験をする場合は、子供に学習塾に通わせるべきか迷うことが多くなります。私の経験からいうと、子供であるほど、進学塾に行かせた方がいいと思います。子供が自己管理能力を発揮することは難しいと思うからです。ただ中学生が高校受験を目指す場合は、もう大人といってもいいですから、自己管理能力も身についています。ですから高校入試や大学入試の場合は、本人の好き好きで決めるとよいでしょう。

 

自宅学習には、ゲームやテレビ、漫画、間食といった「誘惑」がたくさんありますから、それらに負けないようにする必要があります。とはいっても禁欲主義とか、そういうことではなくて、自己を律するテクニックを知っているかどうか・・・それだけです。

 

 


家で勉強する場合でも、完全に自分ひとりで頑張るのか、補助的に何かの力に頼るのか、大きく分けて2通りがあります。
  • 完全に自分自身の力だけで勉強する
  • 進研ゼミなどの通信教育の添削を受けたり、ネット塾に入る。家庭教師をつける

このへんも本人の好き好きになります。自分で自由に進めたい場合は、とくに進研ゼミなどの通信講座や教材に頼る必要はないでしょう。ここでは何かに頼るのではなく、完全に一人きりの家庭学習の場合を考えてみたいと思います。

 

自分ひとりだけの自宅学習の場合は、第一志望校の決定という目標設定から、そこまでの計画立案、毎月の割り振り、毎日のノルマまで、全部自分で進めていく必要があります。誰にも頼れないからです。(→受験計画の立て方

 

さて毎日のノルマまで決定したら、あとは、それを淡々と実行に移すのみです。ここで、多くの誘惑との戦いが待っています。あのドラマが見たい、ゲームで遊びたい、友達と遊びたい、居眠りしたい・・・などなど。

 

そこでまず、自宅学習の大原則として、毎日の習慣にしてしまいます。
たとえば朝は必ず8時に起きる。午前中は9時から12時まで勉強する。午後は昼食と昼寝をしたあと、2時から7時まで勉強する、といったように。そして毎日、同じ時間に就寝することが大切です。毎日同じ時間から初めて、同じ時間できっかり終えるのです。このように、時間割がないぶん自分自身で設定しなければなりません。

 

これが毎日の習慣になると、とくに意思を必要とせずに勉強に入っていけるようになります。時間がきたら、しぜんとやる気がわいてくるようになるのです。だいたい1か月繰り返せば、それはゆるぎない習慣になります。

 

 


つぎに、自宅学習のポイントとして、60分単位あるいは90分単位で1セットとすることです。3時間も5時間も7時間も、だらだらと勉強を続けていても、考えていることは別のこと・・・これでは形だけの勉強でしかありません。「勉強しているつもり」というパターンです。こういった落とし穴も、家での勉強では用心しなければなりません。

 

受験勉強の方法において、もっとも大切なことは勉強時間ではなく、勉強の内容、つまり「質」です。最大の集中力をもって学習に取り組むときに、最大の理解と記憶が伴うのです。もっとも大切な集中力を得るためには、時間を区切って時間制限を設けることです。

 

いついつまで頑張ると決めたほうが、人間、集中力を発揮できるものです。受験勉強だって、せいぜい1年や2年のあいだのことだから頑張れるはずです。これが5年とか10年もやらなければならないとすれば、とても集中力は持続できないですよね?

 

人間の集中力は生理的に90分(1時間半)が限度だといわれています。
短い人だだと60分、あるいはもっと少ない場合があります。学校の授業やテスト、模試なども脳科学的に、人間の集中力を考慮して設定してあるものです。

 

限界は90分ですが、人によって忍耐力は違うので、あなたにもっとも合った勉強時間を探りましょう!それを1セットとして勉強します。そのあとは、かならず休憩を取ります。人は勉強をしても、そんなに脳は疲れないものです。じつは目や肩、腰などの体が疲れていて、それを脳の疲れと錯覚しているのです。

 

ですから体のストレッチをしたり、目の健康体操をしたり遠くを眺めるとよいでしょう。また、甘いものを摂取して、脳に不足しているブドウ糖を補給するとよいでしょう。

 

この休憩時間に関しても人それぞれで、10分や15分で十分という人もいれば、30分くらいは必要という人もいます。なかには休憩時間にもかかわらず、簡単な計算問題や脳トレのゲームをして、遊んでいる人もいます。脳の別の部分を使うことで、勉強で使用した脳の領域を休ませることができるからですね。

 

 


さて自宅学習においては、このように自分自身で「リズム」を生みだし、緩急をもって家庭学習を進めていくことが重要となります。そのさい大事なことは、勉強が単調にならないような工夫です。

 

英語の文法を60分勉強して、休憩。そのあと英単語の単語を60分ではいけないのです。
脳が飽きてしまう可能性があります。ですから英文法を学んだあとは、まったく違う教科を学ぶのです。たとえば歴史(日本史や世界史)ですね。あるいは物理や化学、生物でもいいですし、数学でもいいでしょう。

 

先ほど、脳はめったなことでは疲れないと述べました。
しかし、脳がボーッとなってきて働かなくなることはあります。それは作業が単調なとき、外部からの刺激が少ないとき、そしてブドウ糖の供給が少ないとき、寝不足のときです。

 

学校の授業や予備校の講義を聴いているときにも、経験があるのではないでしょうか?
先生の話が面白くないということは、話にメリハリがなく単調ということ。眠くなる話し方をする先生はいるものです。また昼前になるとお腹がすいてきて、勉強に集中できなくなったりします。

 

以上のように自宅学習におけるポイントは、毎日の習慣化であり、学習時間を区切り、緩急のリズムをつけるということ。そして単調にならないように、まったく異なる科目をうまく組み合わせることが大切となります。このようにすれば、1日5時間や7時間、あるいは10時間以上の勉強も可能となることでしょう。しかも時間を区切っているので、高い集中力を維持して取り組むことができ、その結果、勉強の質も確保することができます。

 

とくに誘惑を退けようとしなくても、毎日の習慣になっているので、勉強しないと気分が落ち着かないほどになります。それでも、もし誘惑のほうが強くせまってくるように感じるなら、それは五感から脳へと情報が入ってきているためです。視界に入るところにテレビやゲーム機、漫画の本棚などを置いてはいないでしょうか?ちょっとした工夫によって、自分を律することは可能なのです。

 

 

 

■効果的な受験勉強の方法とは?
>> 勉強の説明書〜【合格保証付】正しい勉強法を身につける方法

 

 

 

【追記】自宅学習は、もちろん学年によっても違ってきます。小学校に通っている子供なら、そんなに勉強の虫にならなくてもいいでしょう。(私立中学のお受験をひかえているなら別ですが・・・)せいぜい算数と国語程度だからです。中学生の場合も、高校受験というと数学や英語、国語ということが多いので、そんなに勉強時間を多くとる必要もないかと思います。問題は大学センター試験をひかえている高校生です。ただ同じ高校生であっても、高校一年生と二年生は違います。ましてや受験がまじかに迫っている高校三年生は、うんと勉強時間は増えるでしょう。
自宅学習は不便であると感じる人も、なかにはいたりします。それは自己管理能力が要求されたり、ネット塾や通信講座などで、添削を待つ時間が長いからでしょう。進学塾なら、わからないことをその場ですぐに質問できますから。
難関国家資格の勉強や英語検定の学習でも、大学受験などと同じように、自分で頑張ろうとするなら、自己管理のテクニックが必要になります。目標設定をし、それを細分化。そして毎日のノルマにまで落とし込んでいく。あとは毎日、淡々と実行するだけですが、そういった経験というかスキルは、のちのち仕事でも人生でも役立つのではないでしょうか?いってみれば目標達成のためのスキルであり、方法記憶(手続き記憶)です。この先に、どのような資格試験に挑戦するにしても、一度成功した、そういったノウハウは役立ちます。一度自分の力だけで成功したのですから、あとは同じやり方で進めるだけです。
たまに、とてつもない数の資格を取得している人がいたりしますが、そういった人は成功体験をもっていて、その方法論を忠実に実行しているだけなのです。自宅学習というのは、そういったスキルを身につけられる、いいチャンスと考えるとやる気もわいてきますね。
 


 
ロスカット